自動車保険を加入するにあたって、どこで加入するのが良いのか?
販売チャンネルとしては、大きくは3つに分かれます。
1つ目はカーディーラーです。
車を買うときにその場で勧められることが多いと思います。
2つ目が保険代理店です。
保険代理店は保険会社に代わって保険を提案してくれる事業者です。
保険業界では、専属代理店と乗合代理店と呼ばれる2つの形態があります。
3つ目が、インターネット経由で加入する、ダイレクト型です。
最近はテレビやネットCMでも頻繁に目にするようになりました。
結論を先に言うと、このダイレクト型の保険料が一番割安になります。
とは言え、メリット・デメリットもありますので、各々の販売チャネルごとに説明していきます。
ちなみにですが、このほかに、損害保険会社の研修生制度がありますが、研修生もいずれは代理店として独立するため、今回の説明では割愛します。
カーディーラー、保険代理店、ネットのダイレクト型、各々の特徴について解説していきます。
カーディーラーも保険代理店?
損害保険会社は前述の研修生制度を除いて、自前の販売部隊は持っておらず、代理店制度を敷いています。つまり、カーディーラーも保険代理店というわけなのです。
街中のカーディーラや自動車修理工場を注意してみると、損害保険会社の看板がどこかに上がっていると思います。その看板の保険会社の自動車保険を取り扱っているということがわかります。
代理店には専属と乗合の二種類があるとお伝えしましたが、カーディーラー等は専属代理店であることがほとんどです。
専属代理店で自動車保険に加入するメリット・デメリットは、保険代理店の説明で詳しく説明しますが、カーディーラー等で加入するメリット・デメリットについて触れていきます。
カーディーラー等で加入するメリット
・自動車の購入時に、一度に手続きを完了することができる。
・担当者が保険会社に代わり親切にサポートしてくれる。
カーディーラー等で加入するデメリット
・本業ではないため保険に関する知識が不足しているケースがある。
・自動車保険を比較したくても取り扱い保険会社が1社の場合が多い。
・車両価格の割引交渉のカードに使えない。
加入者側としてのメリットは他の販売チャンネルに比べて多いとは言えません。
車両の割引を目いっぱい引き出した後に、せめて自動車保険だけは取り扱いの保険にしてほしい、という事であれば、価値はあるかもしれません。
カーディーラー等はあくまで車を販売する、修理するのが本業ですので、値引きの材料に使ったりする以外にはそんなにメリットはないかもしれません。
保険代理店で加入する方が良い?
保険代理店は専属と乗合があり、街中でよく見る保険ショップなどは乗合代理店になります。
複数の保険会社と業務提携して、様々な保険会社の中から保険を選ぶことができます。
一方、専属代理店は文字通り、一つの保険会社と専属契約を結んでおり、契約以外の保険会社の保険を販売することができません。加入者側からすると、選択肢を持てないことを意味します。
これらを踏まえて専属・乗合代理店で加入するメリット・デメリットを紹介します。
専属代理店で加入するメリット
・商品知識が豊富で、自分に合った補償内容の提案を受けることができる。
専属代理店で加入するデメリット
・比較検討ができない。
・補償内容と保険料のバランスを知ることが難しい。
カーディーラー等と同じで、選択肢が持てないということは加入を検討している人にとっては不利な点であることは間違いありません。保険に入る際には、担当者の知識・経験はもちろん、人柄も大事な要素になると思います。
多少保険料が高くもかまわない、保険にそこまで労力を割きたくないという人には良いかもしれませんが、適正な保険料でより良い補償内容を求める人には向いていないかもしれません。
乗合代理店で加入するメリット
・代理店の規模が大きければ大きいほど、業務提携している保険会社が多く選択肢の幅が広がる。
・一度に複数のプラン提示を受けれるので、判断しやすい。
乗合代理店で加入するデメリット
・選択肢が多すぎて選べない。
・代理店の経営方針によって、特定の保険会社ばかり勧められる。
・担当が頻繁に変わることがある。
乗合代理店の一番の特徴は、いろいろな保険会社の商品を比較できるところです。
多すぎて選べないという心配もあります。
過去には、保険会社から代理店に支払われる手数料の料率が高い所ばかりを推奨販売することもあり、問題となった時期もありました。
しかしながら、選択肢がまったく持てないよりもメリットは多いと言え、複数の保険会社の保険を取り扱う代理店は、なぜその保険が推奨されるのかなどを明確化するために、自社の取り扱いのある保険を複数提示することも義務付けられています。
これにより、同じような補償内容でも保険料の違いを簡単に知ることが可能になります。
インターネット経由で直接加入するダイレクト型保険は安いけどデメリットもある?
ダイレクト型自動車保険は、加入者が直接保険会社とインターネットを経由して加入手続きをする形態なので、販売者に支払う手数料などの中間コストがありません。
その結果、コストが圧縮できるので保険料が他の販売チャネルよりも割安になるのです。
ダイレクト型のメリットとは?
・保険料が安い!
・パソコンやスマートフォンで見積もりや申し込みがいつでもできる。
・事故をした時に24時間365日の対応が受けられる。
ダイレクト型のデメリットとは?
・面前でのアドバイスやサポートがないため、理解しにくい時がる。
・保険選びから申し込みまで自分ですべて行わないといけない。
・パソコンやスマートフォンの操作に慣れていない人には不向き。
・若い世代や高齢層は逆に割高になることがある。
30代から40代の自動車保有者は、パソコンやスマートフォンの操作には慣れている世代でしょう。
この世代がダイレクト型の自動車保険のターゲット層であり、一番メリットを享受できる世代と言えます。
若い世代の人、10代後半や20代前半の人が申し込もうとした際には、等級が低いため保険料が割高になります。
高齢層も事故を起こす確率が高いことが統計上わかっているので、当然ながら割高になることはお判りいただけると思います。
つまり、ダイレクト型はターゲットを絞り、リスクを細分化して保険を引き受けるので、他の販売チャネルよりも保険料が安くなるタイプが多いのです。
自動車保険選びは、保険代理店(乗合)かダイレクト型の2択で十分!
自動車保険は、事故を起こさない限りは安心を買うという掛け捨ての保険になります。
したがって、コストと割り切って、安さを選ぶならダイレクト型なのですが、割安になる保険料の年齢層は決まっています。
その条件の中で、自分で保険を選べる人はダイレクト型で良いかもしれません。
あくまで、相談しながら加入したい、加入後も事故後の対応なども考えて担当の人に相談したい人は乗合の保険代理店で加入するのが良いのかもしれません。
いずれにしても、比較検討して保険を選ぶなら複数の保険会社の取り扱いがある保険代理店か、自分でいろいろと見積もりを取れるダイレクト型の自動車保険の2択になると思います。
付き合いや知人に言われて仕方なく自動車保険に加入するのではなく、あくまで家計を見てコスト意識をもって自動車保険を選ぶようにしましょう。